追分にある『風立ちぬ』な場所
永遠の文学少年、どんぐり太郎です。
堀辰雄の『風立ちぬ』はそれをモチーフにしたジブリ映画のおかげでいきなりブレイクしたのでありますが、では原作がどかんと読まれるようになったかというと、それはちょいと怪しいのであります。
何しろ戦前の作品で原文は旧仮名遣い。青空文庫にはこれを新仮名遣いに直した版もあるものの、やはり言葉遣いは現代のそれとはかなり趣が違っておりまして、昨日や今日ふと思い立ってパラパラとページをめくるにはややハードルが高い小説であるかもしれません。
それはともかく、その冒頭。
八ヶ岳を望むすすきの原っぱで油絵のキャンバスを広げる美しい少女を優しく見守る主人公。
そこで彼は「風立ちぬ、いざ生きめやも」という詩句を思わず口ずさむのであります。
じっさい堀辰雄は若き日、追分滞在中に絵を描く美少女と出逢って、その後婚約しているのでありますね。
同作の最終章にある川端康成の別荘での回想シーンでは旧軽方面にその場所があるようなことをほのめかしておりますが、作者の実体験からしてやはりこの風景はおそらく追分の南にあるこのあたりがモデルではないかと推測するのであります。
作中でもこのあたりはすぐにもやってしまってなかなか八ヶ岳が望めることはないようなことを言っておりますが、なるほどこんな風景なのでありましょうか。
そういえばまだくるみママを堀辰雄記念館に連れて行ってないのでありました。
※くるみママ追記
どんぐり太郎に堀辰雄の作品を解説して貰うと面白いこと、、ただし話が長くて。とほほ、、
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