ツルヤ軽井沢店のブランディング
人ごみ嫌いのどんぐり太郎です。
今や軽井沢のツルヤはこの地の象徴のようになっておりまして、黄金週間ともなりますと夏休みのような賑わいを見せております。
近隣にはマツヤという地元民に愛される立派なスーパーがあり、隣の御代田町や小諸の方面にもツルヤはあるにもかかわらず、どうしてここに集客が一点集中するのでありましょうね。
これもひとえに「顧客」ときちんと向き合ってきた結果でありましょう。
「顧客」と申しましても地元軽井沢町民はほぼ度外視して、別荘族と観光客にターゲットを絞った割り切りの商品戦略によるブランディングの賜物であります。
それは御代田、佐久中込、御影、小諸といった近隣に位置するツルヤの他の店舗との商品構成の違いを見れば一目瞭然でありまして。
ツルヤ軽井沢店については、店舗や備品のデザインを含めCI的なものについていえばここ最近出店・改装されている国内スーパーマーケットのやっていることと特に大差はないと申しますか、最新の店舗設計のトレンドからすればむしろ一時代旧い体裁ではあるものの、ターゲットをほぼ別荘族に絞り込んだその商品戦略の巧みさには舌を巻くばかりであります。
軽井沢店は単に高級志向だけではないところがミソでありますね。豪華な食材とリーズナブルな食材を両方並べてあるのであります。
別荘族はそれなりにお金を持った人々でありますが、かといって何でもかんでもお金に糸目をつけないほどのお方はそれほど多くありませぬ。むしろお金持ちほどお金には細かいもの。「せっかく軽井沢に来たんだから」的なノリで伊勢海老や黒毛和牛ステーキ肉をどんとカゴに放り込んでしまっても、じゃあその他は安く上げてしまおうという心理が無意識のうちに働いているのでありまして、この店舗はそうした購買行動にマッチした品揃えになっているのであります。
かくして別荘族にこよなく愛され「軽井沢別荘族御用達」という一次ブランディングに成功いたしますと、買い物だけでもそうした気分を味わってみたいという観光客もどっと訪れるという二次ブランディングに繋がる、というのがツルヤのこれまでのブランディングの構図だと分析しております。そういった観光客向けにお土産コーナーもあのように充実させているわけでありまして。思えば追分に家を持つ前のどんぐるみ夫妻もそうでありました。
それはさておき、困ったことにGW中のツルヤ軽井沢店は商品構成がまさに大型連休仕様で、大人数用のバーベキュー用にパッケージされた食材が多々あり、魅力はあっても二人世帯には少々too muchなポーションで泣く泣く諦めざるをえないという状態。
世に二人世帯というのも少なくないわけでありまして、ツルヤさんにはそのへんご配慮いただけるとどんぐるみ夫妻的にも少し客単価アップに貢献できるのでありますが。
※くるみママ追記
ベーベキュー用の食材にはかなり惹かれたのですが、いくら食いしん坊の二人でも食べきれないのではないかと諦めました。少し割高でも構わないので、少人数用なんていうのもあると助かります。